オンライン対話デビュー

今日は、送ればせながらインターネットを使っての面談デビューを果たした。

数日前に記事に書いた「IT重説」のことである。そして、今日このIT重説による重要事項説明を実施し、無事に終えることができた。

オンライン対話は、これまで何度か使うタイミングはあったが使ったことはなく、どちらかというと敬遠していた感も否めない。

今日は、その先延ばしにしていた手段を必要に迫られて実施したというわけだ。

しかし、蓋を開けてみれば、なんてことはない普通の対話である。オンラインでリアルタイムのやり取りをしたことがないがために不慣れだったから不安だっただけで、やってみたら意外なほど簡単だったというのが正直な感想である。

ただし、ある程度数をこなしていかないと、スムーズに事が進められないことも事実。

手元で説明資料をやり取りをしながら、同時に相手には理解を得る説明を行わなければならない。まして、録音録画する必要があるため、宅建業法上いい加減なことも言えないので、色々制約があるなかでの実施は実のところかなりのプレッシャーになる。特に、電話でさえあまり好きではない自分の場合はなおさらである。

そのようなIT重説だったが、何はともあれ1回実績をつくれたので、今回の経験を活かして今後はIT重説にも積極的に取り組んでいこうと思う。

中野の閉店物件

とあるテナントから、閉店する予定の物件があるので、後継テナントを探してほしいとの依頼があった。

うちの会社で別の物件を貸しているテナントからの依頼である。賃貸借関係にあるテナントからは、たまにこういう依頼をされることがあるのだが、最近はコロナ禍で売り上げが激減していることもあり、こういった依頼が増えてきている。

自粛期間が過ぎたとはいえ、客足も戻らず開店休業状態では、人件費ばかりかかるので、あまり調子のよくなかった店舗の場合、早々に閉店してしまおうと考える企業も多いのだろう。

とはいっても、すぐに閉店できるお店というのは比較的恵まれているほうであろう。

というのも、通常テナントは人様から建物を借りて出店しているから、借りている建物に入居している場合は、閉店したからと言って賃貸借契約も即時に解消(解約)できることはほぼないからである。

通常は、契約で撤退する3ヶ月~6ヶ月前に予告してからやめるように取り決めているから、調子が悪いからと言って「はい、やめます」とはならない。

さらに言えば、中途解約は契約違反であるから、相応のペナルティを払う取り決めをしていることがほどんどである。建物を貸しているオーナー側からすると、当然、テナントにすぐにやめられては困るからである。

なにせ、オーナーはテナントに貸すための建物を、金融機関から借金をして建てているからで、その借金返済原資はほかならぬテナントからの家賃だからである。

今回のコロナ禍で政府は、建物のオーナーにテナントからの減額要望に応じるように促しているが、それをするなら銀行に対しても同じように借金の返済を待ってあげるように促さないと、経済混乱を阻止する上では意味をなさないことになる。

話が逸れたが、冒頭に書いたような閉店物件に後継テナントを見つけるのが私の本業である。業界内ではテナントリーシングと言われている。

今回、大手コンビニが手を挙げてきたのだが、これから先は経済条件を交渉しつつ、建物の建築的な課題をクリアしてからでないと、契約まで至らない。

これがまた長い道のりなのだが、幸いなことに立地が良いので、何とかまとまりそうな予感がしているし、無事にまとまってくれることを祈るばかりである。